その他 体験談

消えたお父さん・・・

これは、まだ私が中学生だった頃の話・・・

目次
1.祖父の旅立ち・・・
2.実家へ・・・
3.お通夜のような帰り道・・・
4.忘れ物・・・

祖父の旅立ち・・・

その日、学校から帰ると目を真っ赤にした母が私の帰りを待っていました。

私はその顔を見てすぐにピーンときました。

(あぁ・・・おじいちゃんが亡くなったのか・・・)

祖父は以前から病気を患っており、もう長くないとお医者さんから言われていました。

母は私に、

「おじいちゃんがね・・・おじいちゃんが亡くなったの・・・今からおじいちゃんの家に行くから用意しなさい」

母にとっては実の父親・・・しかもまだ60を少し過ぎたぐらいの早すぎる死に、
かなり打ちひしがれているようでした。

実家へ・・・

私たちは母、兄、私の3人で車に乗り込み、車で20分程の所にある母の実家(祖父の家)へと向かいました。

父だけは先に母の実家に行っており、お通夜の手伝いをしたり、食事の用意をしたりしていました。

お通夜が始まると、母はまた悲しみが込み上げてきたのか、声を押し殺して泣いていました・・・

3人兄妹の末っ子で待望の女の子だった母は、祖父からとても可愛がられていたようで、最愛の父を亡くした母の悲しみは、当時幼かった私には測り知る事はできませんでした。

お通夜も終わり、大人たちはお酒をのんだり、思い出話に花を咲かせていました。

(まだ帰らないのかなぁ・・・)

部屋の隅でなんとなく思い出話を聞きながしながら、

退屈だなぁ・・・と感じていた頃、

ついに、「帰るよ」と声がかかりました。

お通夜のような帰り道・・・

私達家族は棺の中のおじいちゃんに挨拶して、車に向かいました。

母はなごり惜しそうにしばらく棺の前にいたので、父と兄と私で先に車に向かいました。

すると父は、

「ちょっとトイレ」

といって道路脇の草むらで立ちションをしにいきました。

すると、ようやく母がやってきたので

私は、(やっと帰れる・・・)

と思いました。

父は車に乗らないまま出発しましたが、行く時も別々でしたので

(明日も葬儀があるから泊まるのかな?見送りに来てただけか・・・)

と思いました。

帰りの車の中でも母は落ち込んでいるようで、一言も話すことなく運転していました。

助手席の兄も、後部座席の私も誰もしゃべりません、まさしくお通夜のようでした。

私は後部座席で1人、物思いにふけっていました・・・

今回初めて身近な人の死を体験して、「死」というものについて、悲しいような、少し怖いような・・・不思議な感覚を感じていました。

忘れ物・・・

そしてようやく家に帰り着き、車を止めた母は、

後を振り返った瞬間、

後部座席にポツンと座る私を見て、

顔を真っ青にして、声を震わせながら大声で叫びました。

「お父さんがお爺ちゃんに連れて行かれたーーーー!」

あまりの出来事に私がビックリしていると、

助手席の兄が冷静に言いました・・・

「んなわきゃねーやろ」

     

あとがき

その後、実家に電話すると、

父は「おいて行きやがって」

とふて腐れながら、またお酒を飲んでいたようでした。

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